中学受験でお子さんを進学塾に通わせる時、やはり塾の授業料は気になりますよね?
いくら子供への教育費は惜しまないとは言っても、年間で考えれば決してバカにならない金額ですから、家庭によっては塾費用捻出のためにやりくりが大変になってくる家庭もあるでしょう。
そこでこの記事では、首都圏における中学受験の大手進学塾であるSAPIX、四谷大塚、早稲田アカデミー、日能研の4校でかかる年間授業料を詳細に比較しています。
お子さんを進学塾へ通わせる前に、年間の授業料でいくらかかるのかを正確に把握し、無理のない支出計画を立てましょう。
小学校4年生の1年間でかかる中学受験塾の費用を徹底比較!
中学受験で私立中高一貫校を目指そうと思った時、大半の家庭では小学校3年生の2月、つまり新4年生になる時期から進学塾に通い始めるのが一般的です。
そこでここではSAPIX、四谷大塚、早稲田アカデミー、日能研4校の、4年生の1年間での授業料を比較してみました。
「大手塾ならどこもだいたい授業料は同じくらいでしょ!?」
と思っている親御さんもいるかもしれませんが、実は1年間トータルで見ると意外と授業料の合計金額は大きく違ってきます。
小学校4年生から塾に通わせると合計3年間になりますから、そう考えるとかなり大きな差になりますよね。
詳細は下記の表をご覧下さい。
進学塾 | 小学校4年生年間授業料合計額(税込) |
---|---|
SAPIX | 613,650円 |
四谷大塚 | 429,840円 |
日能研 | 338,145円 |
早稲田アカデミー | 398,880円 |
この金額は、算数・国語・理科・社会の4科目の授業を年間を通して受け、最低限必要とされているテストなども全て受けたと仮定した際の、私立中高一貫校を目指す小学校4年生時の年間授業料総額を示しています。
それぞれの内訳詳細に関しては下記で紹介させて頂きますが、最も授業料の安い日能研でさえも年間34万円ほどは必要だという事が分かります。
とにかく塾の費用を安く抑えたいなら日能研、という事でしょうか。
それにしても最難関校に例年トップの合格者を輩出するSAPIXは、他の3校と比べてもかなり強気な授業料設定ですね。
それでも多くの親御さんが我が子をSAPIXへ行かせたがるというのが実情です。
このように小学校4年生の塾の授業料だけで比較してみても、既に中学受験業界ではSAPIXブランドが確立している事が伺えますね。
ルイヴィトンやグッチのように、いくら高くても欲しい物は欲しい!行かせたいものは行かせたい!という事でしょう・・・(笑)
ちなみにこの金額はいわゆる“スタンダード”な最も受講生の多いプランの金額で、入会費、年会費、テキスト代なども全て含んだ金額です。
ただし特訓講座などのオプション授業を別途申し込んだ場合は、更に追加で費用がかかるという事をお忘れなく。
例えばサピックスなどで追加授業などをどんどん入れていくと…結構恐ろしい授業料になりますね(^-^;
また2科目のみの受講や、公立中高一貫校を目指す場合は基本的にはこれよりも合計額が下がるとお考え下さい。
小学校4年生と比べて、小学校5年生、6年生では更に毎月の授業料が上がっていきますから、およその目安として、小学校5年生で小学校4年生の約1.5倍、小学校6年生で小学校5年生の約1.5倍の年間授業料がかかると考えておけば大丈夫でしょう。
これらの大手塾では、小学校6年生にもなれば決まって塾の方から何かとオプション講座への勧誘もされますから、更に追加費用がたくさんかかる事も想定しておく事が無難です。
追加講座を勧める際、
「お子さんの将来のためです!」
が塾講師の決め台詞ですね(笑)
SAPIX小学部4年生の授業料
では、年間授業料の最も高かったSAPIXの授業料の内訳から見て行きましょう。
授業・特別講習 | 授業時間 | 科目 | 授業料(税込) |
---|---|---|---|
平常授業 週2日(水・金) |
17:00~20:00 | 算・国・理・社 | 38,880円/月 |
春期講習 | 9:00~12:00 | 算・国・理・社 | 23,760円 |
夏期講習 | 9:00~12:00 | 算・国・理・社 | 81,000円 |
冬期講習 | 9:00~12:00 | 算・国・理・社 | 31,320円 |
上記の授業料以外にかかるのは、最初の入室金32,400円(税込)だけです。
実はSAPIXは4校の中でも最もシンプルな料金体系で、上記金額には各授業毎に配布されるお馴染みのプリント教材費、組み分けテストの費用、マンスリー確認テストの費用、復習テストの費用、冷暖房費などが全て含まれた金額になっています。
かかる塾代は一番高いわけですが、SAPIXに入って授業についていく事ができれば、それなりの難関校には合格できるようになるものですし、そういった意味ではある程度の偏差値レベルの学力を保証して貰うための高い授業料だと考えても良いかもしれませんね。
ですがもちろん、レベルの高くスピードも速いSAPIXの集団授業についていけず、SAPIXから脱落していく小学生が後を絶たないのも有名な話ですね。。。
四谷大塚の小学校4年生の授業料
授業 | テスト | 月額費用(税込) | |
---|---|---|---|
4教科コース | 〇 | 〇 | 32,400円 |
2教科コース | 〇 | 〇 | 28,404円 |
4教科授業コース | 〇 | – | 24,300円 |
2教科授業コース | 〇 | – | 17,280円 |
四谷大塚の小学校4年生でかかる費用は、上記授業料以外に最初の入会金21,600円(税込)と、月会費1,620円(税込)、そして春休み・夏休み・冬休み時の季節講習代です。
各季節講習代に関してはその都度別途金額を知らされ、追加でのお支払いとなります。
四谷大塚と言えば小学校5年生での志望校判定テスト、そして小学校6年生での合不合判定テストは有名ですが、これらの授業料はもちろん別途のお支払いとなりまのでご注意下さい。
日能研の小学校4年生の授業料
内容 | 金額(税込) |
---|---|
入会金 | 21,600円 |
4科目授業料/月 | 20,520円 |
2科目授業料/月 | 15,390円 |
4科目学習力育成 カリキュラムテスト費用 (2~7月ぶん) |
32,400円 |
4科目学習力育成 カリキュラムテスト費用 (9~1月ぶん) |
29,160円 |
2科目学習力育成 カリキュラムテスト費用 (2~7月ぶん) |
27,000円 |
2科目学習力育成 カリキュラムテスト費用 (9~1月ぶん) |
24,300円 |
全国公開模試4科目 (2~7月ぶん) |
9,720円 |
全国公開模試4科目 (9~1月ぶん) |
16,200円 |
全国公開模試2科目 (2~7月ぶん) |
8,100円 |
全国公開模試2科目 (9~1月ぶん) |
13,500円 |
教材費4科目 (2~7月ぶん) |
18,769円 |
教材費4科目 (9~1月ぶん) |
19,201円 |
教材費2科目 (2~7月ぶん) |
14,698円 |
教材費2科目 (9~1月ぶん) |
14,914円 |
副教材費 | 2,095円 |
授業料の内訳に関しては上記のようになっています。
日能研では「学習力育成カリキュラムテスト」「日能研全国公開模試」があるのですが、それぞれの半期分を一括でまとめて先払いするシステムになっています。
4科目を選択している場合でも、2科目を選択している場合でも仕組みは同じです。
また面白いのが、日能研は兄弟や親御さんで日能研の卒業生がいる場合は、入会金が半額に減額されて10,800円になるというメリットがあります。
これも、歴史の長い日能研ならではの制度と言えますね。
早稲田アカデミー小学校4年生の授業料
内容 | 費用(税込) |
---|---|
入塾金 | 21,600円 |
小4Sコース4科目 | 25,400円/月 |
小4Sコース2科目 | 16,000円/月 |
年会費 | 33,600円 |
必修テスト(全9回分) | 38,880円 |
上記の基本料金以外にも、小学校4年生の段階からオプション講座である「土曜YT講座」「土曜算数宇錬成講座」に参加する生徒の割合も少なくなく、両方に参加するとなると更に月額で14,000円ほどが加算される事になります。
「土曜YT講座」は小学校4年生では基本的に月額10,800円、「土曜算数宇錬成講座」は月額固定で5,000円です。
また早稲田アカデミーでは小学校5年生以降で公立中高一貫校対策コースというものも受講できるのが特徴で、近年ではこのコースの受講生が公立中高一貫校に多く合格している事でも有名です。
中学受験塾の費用比較をしたまとめ
ここでは、SAPIX、日能研、四谷大塚、早稲田アカデミーの4校に絞って授業料を比較しましたが、やはりダントツでSAPIXの授業料が高かったですね。
「何のために子供を塾に通わせるのか?」ですが、やはり志望校に合格させるため、ですよね?
そう考えるご家庭が多いからこそ、もはや中学受験業界ではSAPIXは教育熱心なママ達に間では一種のブランドになっているわけです。
ご家庭によっては「うちはこの塾しか考えてません!」というご家庭もあれば、塾の授業料を比較しながら検討していくご家庭もあれば、子供になるべく勉強だけに集中させたいからと、家から最も距離が近い塾を選ぶというご家庭もあるでしょう。
塾選びの基準は授業料だけでなく、ご家庭によって本当に様々です。
開成、麻布、筑駒、桜蔭など、偏差値の高い難関進学校に合格させる事を考えれば、やはり授業料が多少高くてもSAPIXに子供を預ける事が“可能性”という意味では高まるのですが、それはあくまでも「子供がSAPIXの授業についていければ」の話です。
せっかくSAPIXに入れたのに、SAPIXの集団授業についていけずに子供が脱落してしまっては勿体ないですし、ましてや授業についていけなくなった事が原因で、子供がやる気をなくしてしまったり、勉強自体が嫌いになってしまっては本末転倒です。
SAPIXの授業についていくために、またはSAPIXの一番上位クラスをキープし続けるために、その対策として家庭教師を雇うご家庭もあるほどです。
>>SAPIX・日能研・四谷大塚の中学受験専門プロ講師が運営。ご相談後、お子様に合ったプロ家庭教師を派遣
ここまで来ると怖いくらいですが、それでもやはり、SAPIXが例年ものすごい合格実績をたたきだす事を考えると、進学校を狙うご家庭がお子さんをそこに預けたくなるの頷けますね。
これらの大手4校以外にも、個別指導塾を含めれば中学受験対策をしてくれる塾はたくさんあります。
塾までの距離が遠いエリアにお住まいのご家庭や、近隣に良い塾がないエリアにお住まいであれば無理に塾に通わせなくても良いわけです。そんな場合は下記の『中学受験ドクター』のような中学受験指導に長けた家庭教師をつければよいですし、選択肢は本当にご家庭によって様々でしょう。
「何を最優先にするのか」をしっかりと定めた上で、塾選びをするようにしましょう!