中学受験

都立中高一貫校の偏差値ランキングとena以外の対策塾を紹介!

東京都公立中高一貫校

2022年4月現在、東京都内の都立中高一貫校対策塾では『ena』が圧倒的な生徒数を抱えて一人勝ち状態。

「合格実績も多いし、みんなそこにしてるからうちもena!」という脳死状態の親御さんに人気で、ぶっちゃけ儲かりまくっています(笑)

ですが、enaで都立中高一貫校1本狙いだと落ちる可能性も非常に高いので、私立との併願もぜひ考えてみてください。

都立中高一貫対策では、四谷大塚や栄光ゼミナールなども頑張って対抗しようとしていますけど、特に東京西部エリアに限って言えばena一強でしょう。

また、全国的に見れば公立中高一貫校を専門に対策できる良い塾はまだまだ少ないですから、近くに公立中高一貫校専門塾がない場合は、普通の進学塾に通うか独学になるでしょう。

そこでこの記事では、

  • 「費用は抑えつつ公立中高一貫校対策をしたい!」
  • 「あわよくば私立の難関中学も目指したい!」

という親御さんに向けて、大阪府と和歌山県の最難関中高一貫校にW合格した体験を元に、効率的な勉強法を紹介しますのでぜひ参考にして下さい。

ご存知かどうかわかりませんが、そもそもenaはなんだかんだ月謝も高いんです。

「学費が安いから都立中高一貫校を目指す」はずなのに、2年も通えばenaへの塾代で100万円以上は余裕で払うことになります。

公立は学費が安いからということで中学受検をスタートさせたはずなのに、実はenaでめちゃめちゃ塾代がかかる上に、私立と併願せず公立1本だと、仮に落ちた時に地元中学に行くことになります…。

地元の中学校が荒れていたりすれば最悪でしょう。

それに実際、enaは生徒数が多いので合格者数ばかり目が行きますが、都立中高一貫校に2人に1人は落ちているわけですから、それを見越すのであれば私立との併願が本当は理想です。

でもSAPIXなどは高いので諦めているご家庭もあるかもしれません。

ですが、例えば家庭教師ドクターなどを使うことで、なるべく費用を抑えて私立にも公立にも合格する方法だってあるわけです。

私立中高一貫校とは違い、公立中高一貫校は小学校で習う範囲から問題が出題されるので、「公立校の対策だけに100万円もかけるのはどうなのか?」という疑問もあるでしょう。

最難関校2校に独学で合格した方法の記事でも紹介している通り、しっかりとやることをやれば、中学受験の中堅校レベルなら誰でも家庭学習だけ合格できます。

特に公立中高一貫校はそれが言えるので、この記事を読んで頂いて、「果たして本当に公立中高一貫校1本で良いのか?」「私立と併願する場合、費用を抑えるにはどうすれば良いか?」などと、色々考えるきっかけにして頂ければと思います。

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公立中高一貫校の登場からの歴史

遡る事2005年4月、都立としては初めての中高一貫校、東京都立白鷗高等学校附属中学校が開校し、それから6年を経た2011年度に在校生が初めての大学受験を迎えました。

そして…東京都立白鷗高等学校1期生による、初の大学受験の結果は、東大合格者を5名も輩出するという幸先の良い結果になり、「白鷗ショック」とも呼ばれるほど当時の受験業界では話題になりました。

白鷗高校を皮切りに、それ以降も全国の公立中高一貫校が大学受験でそれなりの実績を出す事に成功した事により、かつては「私立中高一貫校進学」か「公立中学校進学か」という2つの選択肢しかなかった中学受験業界に、「公立中高一貫校への進学」という新しい選択肢を増やす事につながったのです。

しかし、いかんせんまだまだ対策方法は手探りで、私立に比べれば受験対策法も確立されてはいないというのが公立中高一貫校に関する実情でしょう。

公立中高一貫校の受検(受験とは区別してこう呼ばれています)を考えてはいるものの、適性検査に向けてどのような能力を身につけていけば良いのか、どのような対策をどのレベルで行えば良いのか、塾や家庭教師は利用するべきなのか、さらに公立中高一貫校対策をしてくれる塾があるのかなど…

親御さんたちは情報不足から来る疑問が数多く浮かぶのではないでしょうか?

そこに目をつけて儲けまくっているのが『ena』というのが、現在の現状です(笑)

公立中高一貫校の魅力は何といっても、中学校の3年間は義務教育ゆえ学費がかからない点でしょう。(※ただし教材費や給食費などで年間20~30万円はかかります)

このような特徴を踏まえて、公立中高一貫校の中でも特に教育熱心な保護者の多い東京都内の都立中高一貫校に絞り、各校の偏差値や、塾の利用の是非などを含めた対策方法をお伝えしようと思います。

都立中高一貫校11校の偏差値ランキング

私立であれば、開成、麻布、武蔵、筑駒、駒場東邦などと、学校名を聞けば多くの親御さんがその学校の難易度や人気ぶりがすぐにイメージできるのとは違い、公立中高一貫校は、仮に学校名を聞いてもどれくらいの難易度や偏差値なのかさっぱり分からない事でしょう。

そして正直、どこの学校も似たり寄ったりでそれほど突出した成績を挙げている学校はありません。

ですが、多少の偏差値の違いなどはあります。

下記に東京都内にある都立中高一貫校11校(うち1校は区立の中高一貫校)の偏差値ランキングをご紹介しておきますので、都立中高一貫校進学を考えている方は参考にして下さい。

紹介している偏差値は合格80%偏差値で、四谷大塚合格ライン偏差値と首都圏中学模試センター合格ライン偏差値の2種類を男女別で紹介しています。

※enaで調べた都立中高一貫校の偏差値もほぼこれと変わりませんでした。

こちらをご覧頂ければわかる通り、現在ある東京都内の都立中高一貫校11校の中では、東京都立小石川中等教育学校だけが少しだけ偏差値が高くなっている事が伺えますね。

東京都立小石川中等教育学校は地下鉄都営三田線千石駅やJRの巣鴨駅から徒歩圏内にある、2006年に都立初の「中等教育学校」として開校した学校ですし、大学合格実績も都立日比谷高校に次いで良いですからね。

公立中高一貫校には中等教育学校と併設型と連携型の3種類がある

そもそも公立中高一貫校には中等教育学校併設型連携型の3つのタイプがあり、東京都立小石川中等教育学校は1つ目のタイプに該当します。

1つ目の中等教育学校は6年間の完全な中高一貫教育が受けられ、私立中高一貫校のように、例えば前倒し学習などの学校独自の教科設定が可能です。また高校からの入学者はありません。

2つ目の併設型はもともとある高校に中学校を新設するケースがほとんどです。高校からの入学者も受け入れます。

3つ目が少し特殊な形態で、元々地域にあった無関係の公立中学校と公立高校が連携し、6年一貫のカリキュラムを作成するというものです。1つの高校に複数の中学校が連携する事もあります。

都立中高一貫校で最も人気があるのは小石川中等教育学校

では、偏差値の表に戻ります。

東京都立小石川中等教育学校だけ他の10校と比べてやや偏差値が高くなっているのは、開校以来既に大学受験を迎えた都立中高一貫校の中では、最も大学合格実績が良いからに他ならないでしょう。

その実績が学校の人気に反映され、受検での偏差値や倍率に現れるのです。

では分かりやすい1つの指標として、東京都立小石川中等教育学校の近年の東京大学合格実績はどの程度なのかと言いますと、2021年度は現役生と浪人生を合わせて18名、2020年度は10名、2019年度は16名、2018年度は12名となっています。

この東京都立小石川中等教育学校の実績を筆頭に、あとの学校は全てそれよりも大学合格実績は劣りますし、実績も似たり寄ったりです。

つまり、都立中高一貫校の偏差値については「あまり細かく比較しても意味がない」というのが実際のところで、強いて言うのであれば東京都立小石川中等教育学校だけが偏差値65を超えて最も人気があるといったところでしょう。

公立中高一貫校(都立含む)の適性検査対策は?

多くの親御さんが、これほど高い進学実績がある公立校にお子さんを入れたいと思うので、当然倍率が高くなります。

公立中高一貫校の選抜方法で特徴的なのは、適性検査、面接、小学校の報告書、面接を組み合わせた方法が取られるという事です。

中でも最も対策が必要なのが適性検査と呼ばれる試験問題で、この適性検査はパターン化されたものではなく、試験問題に応じて答えに導く生徒の柔軟な思考力と発想力が試されるのです。

これはイメージしやすいように私の感覚で分かりやすく例えると、東大入試の小学生版です。

2015年度の入試から、上記で挙げた都立中高一貫校10校では10校共同で作成した試験問題と、各校が独自に作成した試験問題からの組み合わせで、適性検査の問題が作られる制度に変わりました。

適正検査の問題数は合計4問からなり、これら4問のうちの1問か2問までを各校が独自問題にすり替えても良いという仕組みになっています。

各校が共通問題と独自問題をどのように組み合わせるのかは、例年学校のホームぺージで紹介されるので、そちらを確認するようにして下さい。

適性検査対策はやはり過去問が命!

一部では「東大の試験問題に仕様が似ている」とも言われる公立中高一貫校の適性検査ですが、東大の試験問題も決してパターン化されていないにも関わらず試験対策が可能なように、公立中高一貫校の適性検査もパターン化はされていませんが対策する事は可能なはずです。

ただ公立中高一貫校の歴史がまだ浅いので、適性検査対策指導を本格的に行っている塾はまだまだ少数です。

私立校のように「これだけやればまず合格する!」という明確な基準のようなものはまだないのですが、進学塾のenaを筆頭に徐々に対策法が構築されてきています。

本腰を入れて中学受験を行う受験生は「私立中高一貫校」の方に流れている現状を考えると、人気進学塾が少数派の公立中高一貫校対策に本腰を入れられない状況も理解できます。

ただいずれにせよ、公立だろうが私立だろうが過去問を見て出題傾向を探るのは必須

これは、塾に通う場合も家庭学習でチャレンジする場合も一緒です。

過去問を数年分解いてみる事で、どういった学力や思考力が求められているのかが見えて来るでしょう。

基本的な学力固めは私立中高一貫校対策と変わらない!

公立中高一貫校だからと言ってそこまで変わった勉強が必要なわけではなく、私立中高一貫校を受験するのと同じように、過去問を中心に出題傾向を探り、そのために必要な算数、国語、理科、社会の総合的な学力をつけないと話になりません。

公立中高一貫校は、「算数、国語、理科、社会」というような科目別の分け方もされていませんから、まさに総合的な学力が問われます。

また歴史が浅いことから、enaなどの進学塾のベテラン講師でも、出題予想で当てることができず、どのような問題が出るかもまったく想定できないので、「どのような適性検査に接しても解答できる柔軟な思考力」の養成が必要なのです。

そのためにはやはり小学校4、5年生からの受検勉強は必須でしょう。

公立だからと言って「6年生になってからで大丈夫」等となめてかかったのでは合格はおぼつかなく、私立対策と同じように小学校4、5年生からは少しずつでも受検勉強モードに入らないといけません。

逆に言えば私立中高一貫校の入試に向けて受験勉強をしている生徒達は、公立中高一貫校を併願して受験する事も可能ですから、私立対策で十分な学力が身についているぶん、公立の過去問対策をすれば十分合格に持っていく事が可能です。

公立1本で中学受験に挑む場合でも、「公立だから」となめてかかるのではなく、私立を受験するのと同じように小学校4年生からコツコツと学力を身につけていく方が合格確率は上がります。

公立(都立)中高一貫校対策にenaなどの進学塾は必要か?

まだまだ歴史も浅く、数少ない試験問題もパターン化されていないからこそ、教える側としてもなかなか確立した指導法がないというのが現在の公立中高一貫校対策を取り巻く状況でした。

ですが近年ではenaのように都立中高一貫校対策を行う学習塾も徐々に増えてきています。

私立受験でもそうであるように、公立中高一貫校の受検も塾に通って対策をするのが一般的ですが、塾を利用せずに公立中高一貫校に合格している家庭もたくさん存在します。

「合格するために絶対に塾に通わないといけない」というものではありませんし、そもそも学費がかからない事が魅力で入学させたい公立中高一貫校のはずですから、その入学のために2年も3年も塾に高い月謝を通い続けるのは少し話が矛盾してくる部分もあるでしょう。

しかし、そうは言ってもなかなか独学だけでの公立中高一貫校対策は、指導経験のない保護者にとっては難しいというのが正直なところですし、やはり塾や家庭教師を利用した方が確実だと言わざるを得ません。

では最後に、公立中高一貫校対策を実施している塾の中で、都立中高一貫校受検に向けたコースを用意している塾をいくつか紹介しておきます。

栄光ゼミナール

首都圏の私立中学受験塾ではサピックス、四谷大塚、日能研、早稲田アカデミーの4校が最大手という位置付けですが、それに続くのが栄光ゼミナール、市進学院です。

その中でも栄光ゼミナールは少人数制なのでマイペースで腰を据えて学習に取り組む事ができ、東京都立小石川中等教育学校や東京都立両国高等学校附属中学校などの、都立中高一貫校に強いという特徴があります。

校舎数は286校あり、1クラス6~8人程度で授業が進められます。

栄光ゼミナールの月謝は4年生で3万円ほど、5、6年生で5万円ほどとなっています。

ena

enaは首都圏に153校もの教室を展開する中規模の学習塾で、都立中高一貫校に生徒全体の4割が合格するという、都立中高一貫校合格者の中でも圧倒的なシェアを誇ります。

enaは月謝が安い点が良かったのですが、近年の一人勝ち状況にものを言わせて月謝をグンとあげています。

都立中高一貫校対策のコースは、月謝で8万円ほどもかかります。

8万円払って公立中高一貫校を目指すのか、それとも「そんなにかけるなら私立狙いに変えるべきなのか?」多くの親御さんは頭を抱えることになります。

茗渓塾(めいけいじゅく)

渋谷区笹塚に本部を置き、首都圏に17教室を展開する四谷大塚準拠の中規模学習塾で、公立中高一貫校受検コースが存在します。

茗渓塾のホームページでも公表されている通り、毎年着実に生徒を公立中高一貫校に合格させている実績があります。

月謝は栄光ゼミナールとenaの中間くらいの印象で、4年生で2万5千円ほど、5年生で3万5千円ほど、6年生になると4万円強かかります。

早稲田アカデミー

言わずと知れた、早稲田アカデミーです。

私立対策では有名な大手進学塾ですが、公立中高一貫校対策も、実はコースを設けてしっかりやっています。

例年合格者も多数輩出しています。

早稲田アカデミーに小学校4年生から通って学力をつけておけば、6年生になった段階で志望校を公立中高一貫校に絞るという事も可能ですね。

まとめ

結局のところ、公立中高一貫校に入るためにも、ほとんどの家庭では塾や家庭教師は必要になる可能性が高いでしょう。

教育費をおさえるために公立を選ぶ筈なのにそれでは本末転倒ですから、高い月謝を払うくらいなら私立中高一貫校への切り替えも検討すべきですね。

それでも公立中高一貫校にこだわるのであれば、少しでも授業料を安くするために、塾ではなく通信授業や家庭教師をつけてコツコツとやっていくなどすれば、大きなお金をかけずに効率的に合格できるのではないでしょうか?

家庭教師をつける場合も適当な早大生や慶応生ではなく、中学受験指導の経験に長けた家庭教師を選ぶようにして下さい。

唯一おすすめできる家庭教師が以下の中学受験家庭教師ドクターですので、費用をおさえて中学受験をしたい親御さんはチェックしてみると良いですね。


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中学受験指導部
中学受験を目指す全ての家庭に春が来る事を祈ってます! 志望校の合格を勝ち取った後は、中学受験のその先に待っている楽しい人生を楽しみましょうね!