中学受験で志望校を決める時、1つの大きな指標とするのが各中学校の偏差値でしょう。
偏差値の高い学校が必ずしも良い学校というわけではありませんが、やはり大学実績も良くて人気がある難関校ほど偏差値が高い傾向にありますから、志望校選定の大きな基準になる事は間違いありません。
そこでこの記事では東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏1都3県における中学受験の各主要校の偏差値をランキング順で表しました。
ここで参考にしているのは四谷大塚の2016年度の合不合判定テストから算出された偏差値ですが、四谷大塚の合不合判定テストは例年たくさんの受検者数がいる事から母集団としても適正で、おおよそ正しい現状を反映できていると言えるでしょう。
なおここで紹介しているのは合格可能性80%の偏差値で、「試験を受けてみてお子さんの偏差値が仮にこれくらいだったら、お子さんは80%の確率で合格しますよ~」という意味ですね。
首都圏での中学受験をお考えのご家庭は、是非参考にしてみて下さい。
【首都圏版】中学受験私立中高一貫校偏差値ランキング(男子)
偏差値 | 学校名(男子校・共学) |
73 | 筑波大附属駒場 |
71 | 開成 |
70 | 聖光学院 |
69 | 渋谷教育学園幕張 |
67 | 麻布、駒場東邦 |
66 | 栄光学園、筑波大附属 |
65 | 渋谷教育学園渋谷、早稲田 |
64 | 慶應義塾普通部、武蔵 |
63 | 早稲田実業学校、慶應義塾湘南藤沢 |
62 | 早稲田高等学院、攻玉社、市川 |
61 | 海城、サレジオ学院、広尾学園、東邦大付東邦 |
60 | 本郷、芝、立教新座 |
59 | 逗子開成、明治大付明治、東京都立大付、桐朋、城北 |
58 | 昭和学院秀英、高輪、暁星 |
57 | 開智、国学院久我山、立教池袋 |
56 | 巣鴨、世田谷学園、成城 |
55 | 青山学院、江戸川学園取手 |
54 | 芝浦工業大柏、桐蔭学園中等、学習院、明治大付中野 |
53 | 専修大松戸、城北埼玉 |
52 | 西武学園文理、淑徳 |
51 | 星野学園、中央大附 |
50 | 大宮開成、麗澤、成蹊 |
やはり男子編の1位は筑波大学附属駒場中学校ですね。
合格人数が少なく、狭き門になっている事が影響しているでしょう。
また、首都圏では既に『現役で東大に入りたいなら筑駒』というブランドが出来上がってしまっていますから、その結果が中学受験の偏差値にも反映されているわけですね。
筑駒に関して詳細を知りたい方は、下記の記事で分析して紹介しています。
では続けて、女子編のランキングを紹介します。
【首都圏版】中学受験私立中高一貫校偏差値ランキング(女子)
偏差値 | 学校名(女子校・共学) |
72 | 桜蔭 |
70 | 豊島岡女子学園、渋谷教育学園幕張、慶應義塾中等部 |
69 | 女子学院、早稲田実業学校 |
68 | 渋谷教育学園渋谷、慶應義塾湘南藤沢 |
66 | 雙葉、フェリス女学院 |
65 | 市川 |
63 | 吉祥女子、白百合学園、明治大付明治、東邦大付東邦 |
62 | 青山学院 |
61 | 広尾学園、鷗友学園女子 |
60 | 学習院女子、立教女学院、昭和学院秀英 |
59 | 開智、洗足学園、東洋英和女学院、横浜共立学園、横浜雙葉、国学院久我山 |
58 | 淑徳与野 |
57 | 江戸川学園取手、広尾学園、中央大付横浜、神奈川大附、東京農業大第一 |
56 | 鎌倉女学院、大妻、芝浦工業大柏、東京都立大等々力 |
55 | 専修大松戸、開智、大宮開成、晃華学園、法政大、日本女子大附、大妻多摩、湘南学園 |
54 | 湘南白百合学園、東京女学館、淑徳、成蹊、西武学園文理 |
53 | 中央大附 |
52 | 麗澤 |
51 | 共立女子、品川女子学院、明治大付中野八王子、安田学園 |
50 | 桜美林、安田学園、成城学園、田園調布学園、カリタス女子、桐蔭学園 |
女子編では女子御三家の桜蔭中学校が1位です。
偏差値72というのも入試問題を見れば一目瞭然であって、桜蔭中学校の入試問題はかなり難問揃いで、男子校や共学も含めても桜蔭中学校の問題が一番難しくて解きごたえがあると考える指導者も少なくありません。
また「理数系の桜蔭」と呼ばれるくらい医学部の合格実績も高いですし、東大合格者数では全国の女子校でもナンバーワンですね。
ランキングでは豊島岡女子学園が女子御三家の雙葉と女子学院よりも偏差値が上になっているのにも注目です。
合格のために、現在の偏差値と目標とすべき偏差値レベルを把握する
中学受験で志望校に合格するためには、まずはお子さんの学力レベルが現状でどれくらいの位置にいるのかという事を把握しなければいけません。
例えば偏差値60の芝中学を志望していたところ、模擬試験を受けてみたら偏差値が既に60くらいあったという結果が出たのであれば、更に5~10くらい上の偏差値の学校を狙っていく事は可能ですからね。
受験までの残された期間を考えて、どこまで学力を伸ばせそうか?そして学力が伸びたとして本当に行きたいと思える学校はどこなのか?こういった事を親子で考えないといけません。
もちろん、塾の先生にも相談して一緒に志望校を決めるのが良いでしょう。
中学受験は子供にとっての1つの挑戦でもありますし、そこから得られる経験値は計り知れません。
だからこそ、現状で合格できるレベルの学校で満足するのでなく、自分の偏差値レベルよりも少し上の学校にチャレンジし、「頑張れば目標は達成できるんだ!」という成功体験を得るという事はお子さんの一生の財産になるのです。
だからこそ、自分の現状の偏差値と志望校の偏差値を把握しないといけないのです。
しかしその逆の事も言えます。
例えば偏差値71の開成中学校を目指そうと思っているのに、現状で偏差値が50程度しかないのであれば、合格は限りなく不可能に近いと言わざるを得ません。
しかし、仮にそれが小学校4年生の初期段階であれば、学習の進め方次第ではいくらでも合格水準にまでもっていって逆転合格をする事は可能だという事です。
勉強もビジネスやスポーツと同じです。
まずは目標と現状の差を把握し、そのギャップを埋めるために自分に足りない部分をどうやって補っていくのかという事を、残された期間と照らし合わせながら日々地道に努力を重ねていくしかないわけですから。
日米通算の安打数世界一の偉業を成し遂げたイチロー選手の名言に、
ちいさいことをかさねることが、とんでもないところに行くただひとつの道
という名言がありますが、まさに勉強も同じ事が言えるのです。
こう考えると、劣勢な状況からでも挽回して志望校合格をつかみ取るためには、いかに学習計画作りが大切かも分かってくるかと思います。
※難関中学の受験対策がしたいけど、
近所に良い塾がないご家庭にはこれ!